2019年10月18日

最初の頃の話

こんにちは、埼玉swallowsです。


一昨日、懇親会で一緒になった友達から


「そう言えば以前の横須賀の話良かったよね!


最近の人はあの話知らないんじゃ無い?」と言われました。


確かに自分で読み返してもグッと来る話なので


もし時間があったら読んでみて下さい。


再掲載なので以前読んだ方はスルーしちゃってください〜


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今日は大家さんになって




 間もない頃のお話です。




 今から約13年前の6月に神奈川県横須賀市に初めて1棟アパート




 を購入する事が出来ました。1R×5世帯の小さな物件です。




 何故、このアパートを購入しようかと思ったかと言うと




 区分所有のマンションをその1年前に購入していましたが




 手間がかかる割には収入も少なく(そりゃそうですよね、




 前橋地方の1DKなんて駐車場が無ければ4万円の




 賃料は中々取れませんし車社会の地方では駐車場無しは




 致命的でしたから)




 やっぱり不動産投資をするなら1棟物だなと思って方向転換




 をして既に売却していたのです。




 その売却代金を諸費用・リフォーム代に充てて1000万円を




 超えるこの物件を全額借金で購入したのが13年前の6月だったのです。




 それは梅雨の合間の良い天気の日でした。










 そして所有権が私に移ってからは、平日はサラリーマンの




 営業職をバリバリとこなし週末には埼玉県から2時間半




 かけて横須賀まで行きアパートで作業に没頭する日々を




 送っていました。




 購入当初のアパートは悲惨な状況で廊下はほこりっぽくて




 掃除は全くされていません。




 カビの匂いもしていて併設されているコインランドリーの




 脇には男性のパンツが捨ててあったり、ゴミも沢山落ちて




 いました。




 建物の南側には庭がありますが、雑草生え放題で木が何本も




 生えてしまってちょっとした雑木林といった感じで荒れ放題




 です。




 こんな物件でも2世帯が入居しており「良くこんな所で生活




 しているなあ〜」と思ったものです。




 こんな物件ですが大切な大切な資金を投下している訳です




 から何とか再生させるべく、毎週末は妻と小さい子供を




 自宅に残しセッセと掃除、雑草刈り、木をノコギリで切ったり




 していました。




 この肉体労働の合間の休み時間に思った事が「会社の同僚たち




 はゴルフに行ったり釣りをやったりして週末を有意義に




 過ごしているのに俺はこんな所で木を切って雑草を




 むしっている。一体何をやっているんだろう」と思うと




 落ち込んだりもしました。この時期はもちろん




 大家さん仲間もいませんし週末も家にいなくて子供と




 遊ぶことすらしてやれなかったので妻の機嫌も悪く相談




 できる人は誰もいなくて孤立無援と言った状況です。




 そんな状態ではありましたが不動産で経済的な自由を




 勝ち取るんだ!という希望に燃えていましたので気力で




 頑張り続けました。そして掃除ばかりという訳にも




 行きませんので8月からは横須賀市内の不動産業者を




 回って客付けを依頼し始めました。









 私が不動産投資で初めて心が折れたその業者さんと巡り




 合ってしまったのは市内の業者を10件以上訪問してから




 だったと記憶しています。




 その業者さんは京浜急行の横須賀中央駅近くの坂の途中にあり





 (今は賃貸部門は廃業してしまいました)、地元で建築と




 仲介を営んでいる会社でした。




 私がお店の扉を開けると50歳代位の女性店長さんが私の




 応対をしてくれました。私が横須賀市XX町のZZアパート




 のオーナーで客付けの依頼にきましたと言うとなんと




 偶然にもその女性店長さんはこのアパートの新築当時に




 2階にお住まいになっていた事が判りました。新築当時の




 お話をまるで昨日の事の様に教えてくれて世間話にも花が




 咲きました。そしてこの店長さんなら私のアパートの事を




 隅々まで知っているからお客さんを紹介してくれるだろうと




 私の胸は期待感で一杯になりました。




 暫くすると衝立(ついたて)の向こうから女性スタッフが




 店長に電話が掛かって来たと言うのでしばらく店長は




 席を離れ電話の応対に入りました。




 私の少し先の衝立の裏で店長の話声が聞こえます。暫くすると




 電話が終わりましたが店長は今度は先ほどの女性スタッフと




 ヒソヒソ話を始めましたが聞くつもりはなかったのですが




 私には良く聞こえてしまいました。




 店長「今、大家さんが来ているんだけど私が以前住んでいた




   ZZアパートを買ったらしいのよ〜。駅からあんなに




   遠くて丘を上がって階段も沢山ある所なのにねぇ。




   有り得ないでしょう!」




 スタッフ「あそこじゃ客付けは困難ですよね〜」






 まだ、大家さんとして経験値の浅い私にとってはとてつもなく




 衝撃的な言葉で有り、一気に先行きが不安になってしまい




 ました。




 そして不動産会社を出てからトボトボとアパートの方へ向い




 ました。




 先ほど店長が言っていたアパートに行く途中の長い階段の




 中程で私は座り込んで海を眺めていました。




 すると目から涙が止まらなくなって感情も高ぶってしまい




 そこから暫く動けなくなってしまったのです。




 多分、さっき店長が言った私のアパートに対する言葉で




 先行きが不安に思ってしまった事、不動産投資前に行って




 いた通信販売事業の失敗で既に300万円を失い尚且つ区分の




 マンションで損切りがマイナス80万円発生してしまって




 いた事、普段のサラリーマンの激務で疲れが溜まっていた




 事などが一気に涙とともに溢れ出てしまったのだと思います。




 涙が頬を伝いポタポタと階段を濡らしてしまいました。




 涙ってこんなに出るものなんだなって思うと少し気を




 取り直す事が出来ました。




 向こうの海からは船の汽笛が聞こえてきます。




そして心を落ち着けて考えました。まず、やらなければ




 ならない事はアパートを綺麗に清掃して不動産会社を




 隈なく回って営業を掛ける事。今さら後悔したって始まら




 無いしダメだったら土地値で買った物件なのだから売却




 しても大損はしないだろうという前向きな心を持つ事が




 出来、またアパートの掃除を徹底的に行いました。









 そして暫くすると徐々に不動産会社からの電話が多く




 なって来るのでした。




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 8月に不動産会社に営業を開始して幸運な事に9月の末まで




 に3件の申し込みが入り1棟目の物件が初めて満室となりました。




 以来、この物件は退去が出ても直ぐに次の入居者が決まる




 手のかからないアパートになっています。




 

 今は、各地で大家さんの集まりが有りますからもし




 1人で悩んでいたりする大家さんが居たらそういった




 集まりに参加して交流を深めると良い相談相手が見つかると




 思いますよ。


 
 終わり


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最初の頃は何でも大変ですが、その大変さを乗り越えて


行くと良い事が有るかもしれません。


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posted by 埼玉swallows at 14:28| 埼玉 ☔| Comment(0) | 初めの頃の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする